5大シャトーは、みんなが憧れる高級ワイン!
聞いた事はあるけど、5大シャトーとはどんなワインなのでしょうか。
5大シャトーのイメージは、
- 名前は聞いたことある
- 高級ワインで手が届かないってイメージ
- フランスワインなのかな?
- よく分からない
など、聞いたことあるけどよく分からない、そして高くて飲めない!そんな印象を持つ方も多く5大シャトーは憧れのワインになっています。
この記事では、
- 5大シャトーとは?
- セカンドラベルって何?
- 5大シャトーにはサードラベルやレアな白ワインもある
- 気軽に飲める5大シャトーに関連するワイン
- パワフルなボルドーワインに合うチーズ
など、5大シャトーの隅々から、チーズとのマリアージュまで、ソムリエ&チーズプロフェッショナル(チーズの資格)を持つYURIが、詳しく徹底解説していきます。
ボルドーワイン好きは、必見ですよ。
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「フランス・5大白ワイン」というのもあるんですよ!
どんなワインなのか知りたい方は、こちらの記事もご覧ください。
★ も く じ ★
5大シャトーとは?
5大シャトーとは、どうやって出来たのでしょうか?
出来たきっかけや、どこで造られているのかなどを詳しく掘り下げてみましょう。
そもそも5大シャト-の「シャトー」ってなに?
5大シャト-の「シャトー」とは、どういう意味なのでしょうか?
シャトーとは、フランス語で『城』という意味です。
ワイン造りでは、ブドウ畑の側に大きなお城のような醸造所が隣接していることが多く、それをきっかけに、ワイン名の前にはシャトーが付いていることがあります。
特に、フランス・ボルドー地方のワインによく使われていますよ。
シャトーが付いていると、お城のような大きな広い敷地で造られるワインと連想することもできますよ。
5大シャトーがあるのは、フランス・ボルドー地方
5大シャトーは、全てフランス・ボルドー地方のワインです。
そして、基本的にはボルドー地方で多く造られているカベルネ・ソーヴィニヨン主体の赤ワインになります。
ほかにも、ブレンドとして、こちらもよく造られている「メルロ」や「プティ・ヴェルド」「カベルネ・フラン」などが入っている場合がありますよ。
ボルドー地方は、メドック地区、グラーヴ地区、サンテミリオン・ポムロール・フロンサック地区、アントル・ドゥー・メール地区、ソーテルヌ&バルザック地区と大きく分かれています。
その中でも、5大シャトーのワインが造られているのは、メドック地区とグラーヴ地区のみとなりますよ。
- 5大シャトーは、基本的にカベルネ・ソーヴィニヨン主体
- 複数のブドウ品種をブレンド
- 赤ワイン
- ボルドー地方・メドック地区とグラーヴ地区のワイン
61種類のワイン選ばれた「メドック格付け」との関係は?
5大シャトーを語る上で、必ず通らなきゃいけないのは「メドック格付け」です。
メドック格付けとは、1855年にパリで開催された万博覧会の展示の一つとして皇帝ナポレオン三世の命令を受け、ボルドー商工会議所が作ったシャトー格付けです。
ジロンド県内のすべてのシャトーを対象としたものでした。
しかし、唯一の例外としてグラーヴ地区から、その時すでに知名度の高かった「シャトー・オー・ブリオン」が選ばれたんです。
1855年当初は、
- 第一級 4シャトー
- 第二級 12シャトー
- 第三級 14シャトー
- 第四級 11シャトー
- 第五級 16シャトー
の全57シャトーが選ばれていました。
また、現在では一級であるシャトー・ムートン・ロッチルドは、1855年の格付け当初は2級だったんです。
その後、相続やシャトーの合併やシャトー・カントメルルが加わるなど色々な理由から、現在の61シャトーになりました。
そして、シャトー・ムートン・ロッチルドは、1973年に第一級へと昇格を果たしました。
これ機に、フランス・ボルドー地方の最高のメドック格付け第一級である5シャトーが「5大シャトー」と呼ばれるようになったんです。
- 第一級 5シャトー
- 第二級 14シャトー
- 第三級 14シャトー
- 第四級 10シャトー
- 第五級 18シャトー
5大シャトーの銘柄を徹底分析!
メドック格付け一級に君臨する、5大シャトーとはどんなワインなんでしょうか?
- シャトー・ラフィット・ロッチルド
- シャトー・ラトゥール
- シャトー・マルゴー
- シャトー・オー・ブリオン
- シャトー・ムートン・ロッチルド
上記の5シャトーです。
ちなみに、ラフィットとムートンに付いている
- 「ロッチルド」はフランス語読み
- 「ロスチャイルド」は英語読み
- 「ロートシルト」はドイツ語読み
です。どれで読んでも大丈夫ですよ。
では、それぞれどんなワインなのか見ていきましょう。
①シャトー・ラフィット・ロッチルド
- カベルネ・ソーヴィニヨン97%
- メルロ2%
- プティ・ヴェルド1%
※ヴィンテージによって比率・セパージュは異なります。参考程度にしてください。
シャトー・ラフィット・ロッチルドは、ベルサイユ宮殿の晩餐会で毎晩ルイ15世に飲まれていたという事から「王のワイン」とも呼ばれ、5大シャトーの中でも知名度はとても高いです。
ヴィンテージによってブレンド比率も大きく変わるのも特徴的。近年ではカベルネ・ソーヴィニヨン主体のワインではありますが、過去にはメルロが30%ほどと多かったり、カベルネ・フランが入っていたりさまざまです。
どのヴィンテージも濃厚でパワフルで力強い、そして熟成してこそエレガントで綺麗な味わいになり、よさが分かる素晴らしいワイン。
タンニンがしっかり、渋い濃厚赤ワインがお好きな方にはシャトー・ラフィット・ロッチルドは、まぎれもなく一番おすすめですよ。
②シャトー・ラトゥール
- カベルネ・ソーヴィニヨン90%
- メルロ9%
- プティ・ヴェルド1%
※ヴィンテージによって比率・セパージュは異なります。参考程度にしてください。
シャトー・ラトゥールは、パワフルなはずのカベルネ・ソーヴィニヨン主体ですが、果実味が豊かで華やかでタンニンが柔らかいところが特徴的。
シャトー・ラトゥールも、ヴィンテージによってはブレンド比率がことなりますが、果実味やベリー系のニュアンスを持っているのでシャトー・ラフィット・ロッチルドよりは、まろやかなイメージですよ。
また、ブドウの味わいをダイレクトに感じることができるのも特徴。
2010年からオーガニックに少しずつ移行し、2016年からは所有全畑をオーガニックにかえ、2018年には格付け一級シャトーの中で唯一のエコセールのオーガニック認定を受けました。
シャトー・ラトゥールは、プリムール(リリース前先買いワイン)をやめたり、オーガニックに変更したりなど、ワインラヴァーのために、日々進化をとげていることが分かります。
一度は、味わいって欲しい素晴らしいワインです。
③シャトー・マルゴー
- カベルネ・ソーヴィニヨン89%
- メルロ8%
- カベルネ・フラン2%
- プティ・ヴェルド1%
※ヴィンテージによって比率・セパージュは異なります。参考程度にしてください。
メドック格付け一級の評価で、20点満点中唯一20点満点を獲得した偉大なワインです。
5大シャトーの中では、「ワインの女王」と呼ばれ一番女性的と呼ばれていますが、決して甘いわけではありません。
チェリーやベリー系の果実味、バラのようなニュアンスを楽しめ、パワフルですが繊細で華やかなイメージです。
柔らかいタンニンが、スーッと体に入っていくような…美味です。
じっくり向き合って変化を楽しみながら、味わいって欲しいです。
シャトー・マルゴーのセカンドラベル「パヴィヨン・ルージュ」と面白いマリアージュをしてみたよ!
気になる方は、⇩こちらもご覧ください。
④シャトー・オー・ブリオン
- メルロ53%
- カベルネ・ソーヴィニヨン41%
- カベルネ・フラン6%
※ヴィンテージによって比率・セパージュは異なります。参考程度にしてください。
メドック格付けで唯一グラーヴ地区から選ばれている最高峰が、シャトー・オー・ブリオン。
地区が違うことから、メルロやカベルネ・フランの比率が多くほかの4本の5大シャトーとは印象が違います。
昔は、カベルネ・ソーヴィニヨンが50%前後の時もあったのですが、近年はメルロ主体のものが多くなっているようです。
シャトー・オー・ブリオンは、メルロの比率がやや多いため、エレガントで少しだけ土壌のニュアンスでもあるスモーキーな風味も感じる、大人な女性をイメージする一本です。
メルロとカベルネ・ソーヴィニヨンに比率が近いので、タンニン・酸味・繊細な香りのバランスがよく素敵なワインです。
5大シャトーは、シャトー・オー・ブリオンしか飲まない!という方もいるくらい、特定のファンが多い一級ワインですよ。
⑤シャトー・ムートン・ロッチルド
- カベルネ・ソーヴィニヨン90%
- メルロ9%
- プティ・ヴェルド1%
※ヴィンテージによって比率・セパージュは異なります。参考程度にしてください。
上記メドック格付けの話でも出てきましたが、シャトー・ムートン・ロッチルドは、最初は第二級でした。
ブドウ栽培、製造方法などさまざまなことにチャレンジし、晴れて第一級を獲得した歴史的なワイン。
また、シャトー・ムートン・ロッチルドの特徴でもあるのがワインラベルです。
毎年変わるラベルを求めて、コレクションする方も多いですよ。ラベルのポスターなどにもなってます。
ラベルを書いている人は、有名な方ばかりでピカソやシャガールなんて有名人も手掛けています。
シャトー・ムートン・ロッチルドは、親しみやすい味わいです。
初めて5大シャトーを飲む方には、一番楽しめるワインだと個人的に思います。
プラムやブラックベリーなどの果実味とシナモンなどのスパイス感が楽しめます。
タンニンはありますが、比較的まろやかなので、とても飲みやすいですよ。
第二級からのし上がった、親しみやすい最高峰の絶品ワインです。
5大シャトーのセカンドラベル・セカンドワインとは、どんな銘柄?
各シャトーには、「セカンドラベル」「セカンドワイン」と呼ばれるワインがあります。
これは、ファーストラベルである上記のようなワインの基準に達せなかったブドウやワインをブレンドして造られるものです。
ファーストラベルと比べると、価格も安く、早飲みできる、などワインラヴァーにとっては嬉しいワインです。
また、セカンドラベルのワインを飲んでからファーストラベルを買うか悩む方もいますよ!
しかし、セカンドラベルのワインは突然変わることもあり、輸入先によっても異なるものをセカンドラベルと呼んでいる場合もあるようなので注意しておきましょう。
上記の5種類が、5大シャトーのセカンドラベルです!
それぞれの銘柄がどんなワインなのか、詳しく知りたい方は↓こちらの記事をご覧下さいね。
5大シャトーのセカンドラベルは、安くて早飲みできて絶品!レアなサードワインや白ワインもご紹介
超レア!5大シャトーにはサードラベルや白ワインも存在する
5大シャトーには、サードラベルのワインや、白ワインなども存在します。
シャトー・ラトゥールが手がけるサードラベル、『ポイヤック・ド・ラトゥール』
シャトー・マルゴーが手がけるサードラベル、『マルゴー・デュ・シャトー・マルゴー』
シャトー・マルゴーが手がける白ワイン、『パヴィヨン・ブラン・デュ・シャトー・マルゴー』
シャトー・オー・ブリオンが手がける白ワイン、『シャトー・オー・ブリオン・ブラン』
などが、有名です。
それぞれとても希少で、生産量が低いことからレアワインとして扱われていることも多いですよ。
各ワインが、どんなワインなのか詳しく知りたい方は↓こちらの記事をご覧下さいね。
シャトーのセカンドラベルは、安くて早飲みできて絶品!レアなサードワインや白ワインもご紹介
↓ここから直接、サードラベルや幻の白ワインについての記事に飛べるよ!
5大シャトーよりお手頃な雰囲気を味わいえるシャトーワイン
5大シャトー、飲んでみたいけど数万円~10万円前後の価格帯なので購入するには、なにかイベントや記念の年などがないと難しいですよね。
そこで、5大シャトーの所有者やオーナーが手がける、気軽に飲めるおすすめワインをラインナップしてみました。
5大シャトーのイメージを、少しだけ想像できる味わいの美味しいワインばかりです。
ぜひ、飲んでみてください。
ムートン・カデ・レゼルヴ・ポイヤック
シャトー・ムートンを所有するバロン・フィリップ・ド・ロスチャイルド社が手がける、ムートン・カデシリーズ。
さまざまなランクがある中、こちらの「レゼルヴ・ポイヤック」は、シャトー・ムートンと同じポイヤック村で造られるワンランク上のワインです。
メルロの比率が多いので、少しシャトー・ムートンとは味わいが違いますが、深みがあり早飲みできるのでおすすめです。
ブラックベリーやプラム、チェリーなどの果実味と、やわらかなタンニンとスパイシーさがポイヤックで造られるワインをしっかり楽しめますよ。
クラレンドル・ルージュ・ぺサック・レオニャン
シャトー・オー・ブリオンを所有するクラレンス・ディロン・ワインズが手がける、クラレンドル・シリーズ。
シャトー・オー・ブリオンが造られるぺサック・レオニャンで造られ、オー・ブリオンとラ・ミッション・オー・ブリオンがブレンドられているという凄いワイン。
シャトー・オー・ブリオンには、サードラベルが存在しませんが、まさに匹敵する赤ワインです。
カベルネ・ソーヴィニヨンの比率がやや高いので、オー・ブリオンとはまた少し違うですが、片鱗を感じられる味わいですよ。
スモーキーさもあって、エレガントで繊細な味わいで、コストパフォーマンス抜群の一本です。
ドメーヌ・バロン・ド・ロートシルト・ポーイヤック・レゼルブ・スペシアル
シャトー・ラフィット・ロッチルドとシャトー・デュアール・ミロン(メドック格付け第四級)の畑からとれたブドウを一部使用した、凄い赤ワインです。
価格帯も3,500円前後で購入できるために、まずは試してみるのには嬉しいワイン。
メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フランなどの、ボルドーブレンドで造られるものなので濃厚で、パワフルなワインがお好きな方へピッタリです。
シャトー・ラフィット・ロッチルドのニュアンスを感じてみてください。
濃厚な赤ワイン5大シャトーに合うチーズは?
濃厚でタンニンの強い5大シャトーのワインに合わせるチーズは、
- 脂肪分の多めで、濃厚でクリーミーなチーズ
- 香りで合わせる(ナッツやスパイスなど)
などを考えてマリアージュさせてみましょう。
濃厚なチーズは、パワフルでしっかりした渋味のあるワインをまろやかにしてくれます。
濃厚おすすめのチーズは、
などを、合わせてみてくださいね。
ブッラータについて詳しく知りたい方は、⇩こちらの記事もご覧ください。
5大シャトーのワインは、木樽で熟成され、カベルネ・ソーヴィニヨンやメルロはスパイシーな風味を持ち合わせます。
そこで香りで合わせておすすめなチーズは、
- ナッツや香ばしい風味を楽しめる『24ヶ月熟成のコンテ』
- クミンや黒コショウなどが入った『スパイス・ゴーダ』
などを、合わせてみて下さい。
コンテについて詳しく知りたい方は、⇩こちらの記事もご覧ください。
スパイス・ゴーダについて詳しく知りたい方は、⇩こちらの記事もご覧ください。
妖艶な香りが美味しい!スパイス・ゴーダをワインと一緒に味わおう。
【おまけ】ブルーチーズがお好きな方は、白カビチーズに青カビが入っている、
- ブレス・ブルー
- カンボゾーラ
などがおすすめです。
青カビ単体のチーズよりも、マイルドで5大シャトーのワインに合わせやすいですよ。
5大シャトーとは、ボルドー最上級ワイン!セカンドやサードラベルもおすすめ
誰もが憧れる5大シャトーのワイン。
どのシャトーワインが気になりましたか?
1855年のパリ万博で選ばれた「メドック格付け」、そして1973年のシャトー・ムートン・ロッチルドの第一級昇格をへて、5大シャトーという言葉は生まれました。
気軽に飲むことは難しいかもしれませんが、人生で一度は全種類味わいたいですよね。
また、手が届きやすいセカンドラベルやサードラベルや。
ご紹介した同じ所有者が手がけるシャトーワインを飲んで、少しでも5大シャトーの雰囲気を味わってみてくださいね。
そして、チーズとマリアージュしてみてください。
贅沢なワインにチーズを合わせるなら、ちょっとおしゃれに盛り付けてみませんか?
⇩こちらで、オシャレなチーズアソートを作れる方法をご紹介してます。