ラングルは、熟成度合いで、あっさりにも濃厚にもなる美味しいウォッシュチーズ!
ラングルというナチュラルチーズをご存知ですか?
オレンジ色の、コロッとした可愛いチーズです。
しかし、カマンベールやゴーダチーズなどと比べると、匂いは強烈で臭いです!
でも、ミルキーで熟成するとトロッとして口当たりがなめらかなで美味しいチーズ。
そんな香りと味わいのギャップが激しめの「ラングル」というチーズを学んでみましょう。
この記事では、
- ラングルチーズとは?特徴ご紹介
- 食べ方と保存方法
- ラングルチーズの味わいは?
- 農家製と工場製の味わいの違い
- 相性のいいおすすめワイン&シャンパーニュ
などを、チーズプロフェッショナル(チーズの資格)とソムリエを持っているYURIが詳しくご紹介していきます。
これを読めば、ラングルを食べたくなること間違いなし!
\ラングルチーズは、これだよ↓/
チーズでも、ナチュラルチーズってなに?っと疑問を持った方は、↓こちらの記事も読んでみてくださいね。
ナチュラルチーズとプロセスチーズは、何が違うの?チーズプロおすすめ厳選10選もご紹介
★ も く じ ★
ラングルとは、どんなチーズ?
ラングルチーズとは、上記の画像のチーズです。
オレンジ色でシワシワしてて、中央が少し窪んだかわいい見た目ですよね。
ラングルとは、どんなチーズなのか特徴をご紹介していきます。
生産地は、フランス・シャンパーニュ地方
ラングルは、A.O.P.チーズに認定されています。
生産地や造り方などを、全てフランスの国立原産地・品質研究所(通称:I.N.A.O.)が管理しているのです。
シャンパーニュ地方(特定された場所のみ)以外は、同じ作り方をしてもラングルという名前は使えません。
そのため、ラングルというチーズはシャンパーニュ地方で作れていることが絶対条件です。
と知っておきましょう。
独特な香りを放つ!クセが強めのウォッシュチーズ
チーズにも、種類がたくさんあります。
その中でも、ウォッシュタイプのチーズは独特な香りとクセを持つチーズが多いです。
ラングルは、そのウォッシュタイプのチーズ。
しかし、
- 熟成度合い
- 工場製か農家製か
などを見極めることができれば、クセの強いラングルも食べやすく感じられますよ。
ナチュラルチーズの種類や食べ方を詳しく知りたい方は、↓こちらの記事をご覧ください。
【チーズの食べ方】美味しく食べる為に、知っておきたい5つのコツ
窪んでるのが特徴!なんで中央が窪んでるの?
ラングルの特徴でもある、中央の窪み。
現在では、窪みが特徴としていますが、最初は失敗から出来たものなんです。
チーズは、熟成段階で水分が抜けていきます。
その時、形が綺麗なまま水分が抜けていってほしいので、適度にひっくり返します。
しかし、ラングルを作っている時、ひっくり返すのを忘れてしまった事があったんです。
これがきっかけで、ラングルは中央が凹んだ、窪んだチーズになったんですよ。
この窪みは、フォンテーヌ(泉)と呼ばれ、現在ではラングルの目印にもなっていますよ。
ラングルチーズの食べ方と保存方法
ラングルには、3種類の大きさがあります。
- 大型:直径約16〜20cm
- 中型:直径約9〜10cm
- 小型:直径約7〜8cm
基本的にチーズ専門店や通販などで売っているのは、小型のものが多いです。
大型のものは、1kgくらいするものもありますよ。
そんなラングルをどうやって食べるか、保存方法などの食べ方をご紹介していきます。
切り方・おすすめナイフ
今回は、一般的なサイズの小型ラングルを食べる方法をご紹介しますね。
ラングルは、熟成するとトロトロとなるので鋭い刃のナイフで切ることが、崩れず切れるポイントです。
また、ホール(丸々1個)かった場合は、断面から悪くなっていくので、食べる分だけケーキのようにカットしていきましょう。
おすすめのナイフは、クロタンナイフ!
刃が鋭く、柔らかい小型のチーズを切るのにおすすめなナイフです。
クロタンナイフは、ラングル以外でもエポワス、シェーヴルタイプ、白カビタイプなど柔らかなチーズをカットする時に便利ですよ。
\私の使用率No.1ナイフ/
- 鋭いナイフでスパッと切る
- 食べる分だけ、ケーキのようにカット
- ナイフは、クロタンナイフがおすすめ
余ったときの保存方法
ホールで買った時や、食べきれなかった時のチーズの保存方法って難しいですよね。
ラングルは、特に柔らかく、熟成するとトロトロになるので保存が難しいです。
ポイントは、
- 中身が流れ出さないようにすること
- 乾燥に弱く匂いが強いので、密封すること
の2つです。
中身が流れ出さないようにするには、アルミ箔を使いましょう!
アルミ箔を、ラングルのカットした断面のサイズに畳みます。
そして、断面に空気が入らないようにペタっと貼り付けるように中身が流れ出てこないように押さえましょう。
ナチュラルチーズには、乾燥は敵です。
アルミ箔ごと、ラップで包んでジップロックなどの密閉容器や袋に入れます。
もっと熟成したい場合は、野菜室。
熟成を押さえたい場合は、チルド室に入れ保管します。
カットしたナチュラルチーズは、劣化も早いです。
なるべく早く食べきりましょうね。
\サイズがいっぱいあって便利だよ!/
- 中身が流れ出てこないように、アルミ箔で押さえる
- 乾燥しないように、ラップで包む
- 匂いが他のものに移らないように、密閉容器や袋に入れる
- 熟成したい場合は、野菜室で保管
- 熟成を押さえたい場合は、チルド室で保管
ラングルチーズは、臭い?どんな味わい?
- なめらかな口当たり
- やや爽やかな酸味を感じる
- 匂いは、強め
- 香ばしい風味とミルクの甘味が楽しめる
- 熟成が若いと、香りは優しくマイルド
- 熟成が進むと、強烈な香りになり、トロッとする
上記のように、熟成度合いでも大きく味わいが変わります。
熟成が若いほうが、クセは強くなくマイルドでミルキーな味わいなので、初心者さんでも食べやすいと思いますよ。
しかし、ラングルは、ウォッシュチーズなので熟成が若いといっても、カマンベールと比べると多少クセはあるチーズと思っておいてくださいね。
クセありチーズやウォッシュタイプのチーズが大好きな方は、ぜひしっかり熟成してから食べてみてくださいね。
通は、窪みにシャンパーニュや、マール・ド・シャンパーニュを入れて追熟させる方もいますよ!
風味が更に出て、美味しいですよ。
\ラングルチーズを食べてみよう!/
ほかのウォッシュタイプのチーズも気になる方は、↓こちらの記事もご覧下さい。
チーズプロフェッショナル推薦!ナチュラルチーズの中でもウォッシュチーズおすすめトップ3
ラングルチーズ、農家製と工場製の食べ比べ
偶然にも、同時に農家製と工場製のラングルが変えたので、食べ比べてみました。
左側が農家製。右側が工場製ですよ。
見た目も形も違います。
香りも結構違いました!
しかし、今回は熟成度合いには差があるので「こんな感じか」というイメージを持ってもらえれば嬉しいです。
工場製のラングルの味わい
- 旨味が強く、濃厚
- 酸味はおだやか
- 香ばしい風味とミルクの甘味のバランスが良い
- 口当たりがなめらかで、スーッと溶ける
今回の工場製ラングルは、お店でマール熟成仕上げのものを食べました。
一般的なノーマルのラングルよりは、風味が豊かで香ばしさは強いタイプになります。
熟成がちょうどよかったので、トロリとして、口あたりなめらかで、ミルクの旨味と甘味を存分に楽しめましたよ。
工場製のラングルには、ブルゴーニュ地方のやさしいピノ・ノワールやアメリカのピノ・ノワールなどの、果実味豊かでほんのり甘味を感じられるタイプの赤ワインが合うと思いますよ。
農家製のラングルの味わい
- ミルキーな味わいが強い
- なめらかな口当たりで、溶ける
- 爽やかな酸味
- 旨味がギュッと詰まっていて、きめ細かい
- フレッシュなミルク感を楽しめる
- 余韻が長い
農家製のラングルは、やはりミルクの甘味と旨味が工場製よりしっかりしていました。
熟成が進めば、もっと芳醇でコクも増し、風味豊かになること間違いなしです!
農家製のラングルには、パワフルなシャンパーニュをあわせて飲むのもいいと思います。
ピノ・ノワール主体やブラン・ド・ノワールなどの、深みとコクを持ち合わせたシャンパーニュに合わせたら最高ですね。
ラングルの工場製と農家製の食べ比べまとめ
今回驚いたのは、工場製のクオリティーが高いことろ!
農家製が旨味がしっかりあって、余韻が長いのは分かりますが、工場製も負けていません。
そして、熟成した時トロッとするところに驚きでした。
値段の差を考えるなら、工場製のラングルでも十分かもしれません。
農家製のラングルは、やはりミルクの甘味と深み、コクが抜群に美味しかったです。
熟成が進んでいたら、もっと美味しく食べられたんだろうな…と思っています。
ラングルチーズに合うワインおすすめ5選
ラングルは、個性のあるウォッシュチーズです。
合わせるワインを間違えると、さらに臭みが増し悲惨なことになる場合も…
チーズプロフェッショナルであり、ソムリエでもあるYURIが、おすすめワインをご紹介していきます。
ぜひ合わせてみてくださいね。
【深みのあるシャンパーニュ】オマージュ・ア・フランソワ・エマール・ブリュット /アンリ・ジロー
ピノ・ノワール主体から造られる深みのあるシャンパーニュ。
濃厚で、フルーティーな果実味を感じながら、後味にほんのり渋味も感じられる複雑さも楽しめます。
ラングルの程よい酸味とミルキーな味わいが、シャンパーニュをより美味しくさせてくれるはず!
クラッカーにチーズを乗せて、香ばしさをプラスさせてみてね。
【コクのあるシャンパーニュ】ラ・グランダネ/ボランジェ
ボランジェのピノ・ノワール主体でできるヴィンテージ・キュヴェ。
桃や焼き立てパンのような香ばしさも感じられ、芳醇で風味豊かな一本です。
ラングルのウォッシュした香ばしさと、爽やかでクリーミーな味わいが、シャンパーニュによく合います。
じっくり味わいたいマリアージュですね。
【繊細な赤ワイン】ヴォルネイ・プルミエ・クリュ シュヴレ/ニコラ・ロシニョール
赤ワインは、合うものと合わないものの差が激しく、合わせづらいです。
ブルゴーニュ地方のピノ・ノワールでも、村や造り手によって個性が違うのでよく見極めましょう。
ニコラ・ロシニョールが手掛けるピノ・ノワールは、パワフルかつ繊細。
ワインの繊細で爽やかな果実味と深みが、ラングルとバランス良くマリアージュします。
熟成が進んだ、トロッとしたものと合わせたいですね。
【フルーティーな白ワイン】ピノ・グリ・レゼルヴ・ペルソネル / トリンバック
フルーティーで厚みのあるピノ・グリは、ラングルとの相性もいいです。
アルザス地方で造られるトリンバックのピノ・グリは、ふくよかな果実味とレモンのような爽やかなを兼ね備えた一本。
ラングルの酸味とミルキーさに、ピノ・グリのフルーティーでやや苦味も感じる余韻が、よく合います。
ラングルをクラッカーに少しだけ乗せて、少しずつ ワインと合わせてみてくださいね。
トリンバックを詳しく知りたい方は、↓こちらの記事もご覧下さい。
トリンバックのゲヴュルツトラミネールは、華やかさと爽やかのバランスが抜群でまた飲みたくなる!
【繊細で濃厚な白ワイン】ピュリニー・モンラッシェ・クロ・ド・ラ・ムーシェール/ドメーヌ・アンリ・ボワイヨ
ブルゴーニュ地方の有名白ワイン。
アンリ・ボワイヨが手掛けるワインは、濃厚で深みがあり、香り豊かで繊細です。
ワインの爽やかで濃厚な果実味と、ラングルの爽やかな酸味と濃厚なミルクの甘味がおいしく溶け合います。
ラングルを多く食べると、ワインの香りが取りにくくなるので、チーズは少し、ワインはゴクリと飲んで合わせてみてくださいね。
ラングルは臭いが強烈だけど、とろっと美味しい絶品チーズ
ラングルというチーズについて、色々ご紹介してきました。
ラングルの特徴をまとめると、
- 熟成が若いと爽やか
- 熟成が進むと濃厚でクセが強くなる
- ほどよい酸味が感じられる
- なめらかで、きめ細かい口当たり
- 熟成すると、トロリと柔らかくなる
- シャンパーニュ地方で造られる
などがあげられます。
ウォッシュタイプのチーズなので、好き嫌いの好みは分かれると思います。
クセありチーズが好きな方は、好きなはず!
ラングルは、なめらかでミルクの旨味と甘味、そして爽やかな酸味をバランス良く楽しめる美味しいチーズです。
ぜひ、食べてみてくださいね。
もっとナチュラルチーズの種類を知りたい方は、↓こちらの記事もご覧下さい。
ナチュラルチーズのおすすめ一覧!チーズプロフェッショナルが厳選しました。