イタリアで歴史の長い代表的なチーズと言えば『ペコリーノ・ロマーノ』です。
2000年以上も昔から造られ、ローマ建国の王ロムルスが飼っていた羊のミルクから造ったなんて逸話もあるくらいです。
ペコリーノ・ロマーノは、羊乳から造られるイタリアのハードです。実は、ファンも多い美味しい旨味の詰まったチーズなんですよ。
この記事では
- ペコリーノ・ロマーノの特徴
- 味わい
- 食べ方・料理方法
- 合わせたい食材
- 合うワイン
などを、チーズのプロであるチーズプロフェッショナルYURIが【Pecorino Romano】の特徴や食べ方をもっと詳しく説明していきます。
\羊乳から造られる旨味チーズ/
★ も く じ ★
ペコリーノ・ロマーノの特徴は?どんなチーズ?
画像の左側のチーズがペコリーノ・ロマーノです。右側はパルミジャーノ・レッジャーノ、中央には生ハムを盛り合わせてみました。
まず基本的なペコリーノ・ロマーノの情報は、
- 羊乳製で造られる
- 30kg程度の大きなハードチーズ
- イタリア産ラツィオ州、サルデーニャ州、トスカーナ州(一部)で生産
- 現在は、主にサルデーニャ州で生産されている
などが挙げられます。
以下でペコリーノ・ロマーノの美味しいポイントと特徴を、さらに深く見ていきましょう!
特徴①真っ白なチーズ
上記の写真のように、ペコリーノ・ロマーノは真っ白いハードチーズです。
でも、普通チーズは黄色いですよね。
なぜペコリーノ・ロマーノは、白いかというと羊乳製で造られているからなんです。
羊のミルクは、牛のミルクと違いカロテンが少ないため白いチーズなるんです。
なので、ペコリーノ・ロマーノのような羊乳製のチーズは白いのが特徴なんですよ!
特徴②塩味がとても強い
ペコリーノ・ロマーノは、塩味が強いことでも有名なチーズなんです。
真っ白のハードチーズで優しい味わいに見えますが、たくさん食べるとしょっぱ過ぎて…食べられません。
昔では、塩分も高く水分も少ないため、保存食としてローマ軍の食料としても利用されていました。それほど、長期間保存が効くチーズということですね。
ペコリーノ・ロマーノは、少しずつ、ちびちびかじりながら食べましょう。
大きな塊を、一気に食べると後悔しますよ。
特徴③ジャリジャリした食感
熟成期間が5ヶ月以上ということもあり、水分は少なく、やや崩れやすいチーズになっています。
塩分の多さと水分の少なさで、ややポロポロ・ジャリジャリとした食感が楽しめることも特徴の一つ。
パルミジャーノ・レッジャーノやグラナ・パダーノがお好きな方は、ハマってしまいます。
牛乳製ではなく、羊乳のジャリジャリも楽しんでみてください。
パルミジャーノ・レッジャーノが気になる方は、⇩こちらの記事もご覧ください。
ペコリーノ・ロマーノの食べ方
ペコリーノ・ロマーノの特徴を知ったところで、美味しい食べ方やカット方法を学んでみましょう。
ただ切って食べるのも美味しいですが、食材やワインに合わせるともっと美味しくなりますよ!
そのまま食べると羊乳の美味しさを感じる。(切り方のおすすめ)
そのまま食べた時の美味しいポイント
- 羊乳独特の甘味
- 旨味の凝縮感
- 羊のミルクの余韻の長さ
- ただしょっぱいだけじゃない塩味
- また食べたくなる食感
そのままカットすると、上記のような美味しさを感じられます。
カット方法は、薄くスライスするのが一番おすすめ。
ハードチーズなので、かち割りカットでかじりながら食べても良いです。
しかし、かち割りカットで食べる場合は、塩味が強いのでうっかりたくさん食べないように気を付けてくださいね!
\かち割りには、パルメザンナイフがおすすめ!/
ソラマメを合わせる。
ペコリーノ・ロマーノとソラマメは、実はとても相性が良いです!
旬のソラマメとペコリーノ・ロマーノでリゾットを造ったら絶品です。
なぜソラマメなのかというと、イタリア中部では初夏の食べ合わせとして【ソラマメ×ペコリーノ(羊乳製地チーズ)】が楽しまれているからなんです。
他の羊乳製チーズも合いますが、塩味が強いペコリーノ・ロマーノは、食事に合わせて食べると絶品ですよ。
ぜひ、ソラマメにペコリーノ・ロマーノをかけてみてください。
グラタン、オニオングラタンスープ、パスタにかける。
ペコリーノ・ロマーノは塩味が強いこともあり、料理に使われることも多いです。
例えば、
- パスタ
- グラタン
- リゾット
- オニオングラタンスープ
- サラダ
など、最後の仕上げにペコリーノ・ロマーノを削りかけたら、料理がさらに美味しくなります。
塩味が強いので、料理の味付けは注意しましょう!
ワインは、やっぱりイタリア産!
ワインは、やはりイタリア産がおすすめです。
同じ土地で造られたワインと合わせましょう。
せっかくなら、ペコリーノ・ロマーノが造られるラツィオ州、トスカーナ州、サルデーニャ州のワインが良いですね。
ペコリーノ・ロマーノは、クセは強くないので、どんなワインにも相性がいいのも嬉しいです。
赤、白、ロゼ、スパークリングワイン、そして甘口ワインも合いますよ。
どんなワインにも相性が良いので、ホームパーティーやワイン会など色々なワインが振舞われる場所での、チーズの盛り合わせには、入れてあげると良いですね。
羊乳製のハードチーズは、食べたことのない方も多いので、チーズの盛り合わせに入れると楽しんでもらえますよ。
\羊乳の優しい味わいを楽しもう!/
ペコリーノ・ロマーノは、旨味ぎっしりの美味しいおつまみチーズ
ペコリーノ・ロマーノは、羊乳の甘味と旨味、そして凝縮感が口いっぱいに広がる美味しいチーズです。
塩味が強いという特徴もありますが、ただしょっぱいだけではなく、まろやかなペコリーノ・ロマーノならではの塩味がまた美味しいです。
保存期間も長く、ゆっくり食べられるので、冷蔵庫に常備しておくといいですよ!
そのままでも、料理に使っても美味しくなるチーズ【ペコリーノ・ロマーノ】を食べてみましょう。
珍しいナチュラルチーズを見付けたい方は、⇩こちらの記事もおすすめです。
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